はやぶさ

昨日の23時前に、7年ぶりにはやぶさが帰ってきた。
事前にはやぶさの大気圏突入時刻は調べていたのだけど、なにやら別のことをしていて、気がついたのが22時55分頃。あわててJaxaやらあちこちをネットで回ったが、とき既に遅し。ものの数分前にはやぶさは大気圏突入を終えていた。

色々とネットを回って、そのときのビデオを見たり、記事を読んだり。
満身創痍で帰って来たはやぶさは最後の仕事としていとかわの砂が入ったカプセルを分離。その後は大気圏突入時に燃え尽きる。
もともとは可能なら地球からずいぶん離れた場所でカプセルを分離して軌道修正、別の目標に向けて再度旅をすることも想定されていた。けれど、度重なる故障(と、それに対するリカバリ)で満身創痍のはやぶさは、カプセルの投下精度が確保出来ないとして、出来る限り地球に接近してカプセル分離を行うことが決められた。

遥か長い旅をしてようやく帰り着いた地球に、はやぶさが再び降り立つことはなく、もともとそのために作られた機械なのだけど、それでも地上に降り立たせてやりたかったなと思うのは、技術者としては不要な感傷であって、それはそのように作られた機械なのだから、目的を満足した以上喜ぶべきなのだけど。

Jaxaははやぶさに最後の作業を追加した。
はやぶさに、最後に地球を見せてやりたいと。
はやぶさが送ってきた最後の画像。地球の影に入ることによる通信途絶の本当に直前。最後の、最後の声。

それは、装置の不調や、光学系の問題や通信状態が招いた画像の乱れであって、それはわかっているのだけれど。


涙で潤んだはやぶさの瞳に写った最後の絵。

そう思いたい自分が間違いなくいます。

2010年 6月 14日 | Posted in 天体望遠鏡
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